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私の予想では、本年2019年を「自然冷媒ガス元年」としています。

このコラムで何度も自然冷媒ガスについて触れていますが、今回のブログを書くにあたりもう一度整理します。


皆さんのお宅や会社で使われているのはR410aが最も多く、古い機器ならR22、最近買われたエアコンならR32(表にはありません)と言われるフロンガスが使われています。

このグラフに書かれているODP(オゾン層破壊係数)は既に廃止されたR12に対しての比較数値です。つまりオゾン層破壊係数は現在のフロンガスはゼロなのです。

それにも関わらずテレビやマスコミは、今でもオゾン層を破壊しているかのようにいうのはとても間違った情報です。

今最も問題になっているのはGWP(地球温暖化係数)です。良く見てください。R12と比べて格段に減ったR22の数値。しかしR410ではR22に対し逆に1割も増えているのです。ODPをゼロにすることばかり考えていたら、地球を蒸し暑くしてしまう原因のGWPを上げてしまったのです。

しかも、R22の普及率とは比べ物にならない普及率ですからとんでもない話です。

 

この数値はCO2の何倍悪いかを示しています。つまりR410だとCO2の2,090倍も悪いということです。そして最新のフロンガスと言われているR32は675という数字です。確かにR410と比べて1/3にはなっています。

 

 

それに比べて自然冷媒ガスはODPがゼロは一緒でありながら、GWPは僅かに3という低数値でしかありません。

しかもですよ、この3という数値は一年後の数値であって2年目以降では自然界に気化し完全に消滅してしまいます。

 

驚くことに、他のフロンガスの数値は全て100年後の値なのです。

1世紀経ってもCO2の2,090倍も悪さをしているR410、最新のR32でも675倍も悪さをしているということなのです。


今最も求められているのがどの様なガスなのか、一目瞭然です。

しかし日本は自然冷媒ガスについて規制によって普及しづらくしています。

*詳しくは他のコラムをお読みください。

 

世界では自然冷媒ガスR290が、特にヨーロッパを中心に広まっています。

実はこのガス、中身はプロパンガスなのです。

もちろん可燃性です。使い方は漏洩の心配のない、圧縮機からガスが送られることのない内蔵型ショーケースなどです。

 

日本でもノンフロンシステムをローソンが20年4月までに4000店舗に導入します。

また、ダイキン工業とパナソニックは、本年をめどに自然冷媒ガスを研究開発した機器を発売すると、2017年に発表しています。

この自然冷媒ガス導入機器が、内蔵型機器だけでなく、一般空調機エアコンに使用されるかが、とても大事な焦点になります。

 

私の推測では、おそらく内蔵型のものを出し、一般消費者に自然冷媒ガスの素晴らしさを植えつけてから発売になると思います。

 

その様な目論見は置いておき、自然冷媒ガスがこれで一気に普及されることを切に願います。

皆さんもエアコンの買い替え時期を慌てないで、世の中の動向をよく見守っていて下さい。

私はセミナーでも「今は買い換えるべきではない、2019年から日本でも自然冷媒ガスの導入が一気に広まり、その結果、沢山の機器が開発されるであろう。その値ごろ感の出る2022〜2023年が機種も沢山発売されているので、買い替えをするならこの時だ!」

 

最後までお読み頂き有難うございます。これ以上、暑い地球にしてしまうと、未来の子供達が住むことのできない、死の地球に我々人間がしてしまうのです。

海面上昇で沈んでしまう、ツバル・フナフティ環礁のバサファ島(2008年)


なんとか2030年までに産業革命前からの上昇温度を1.5度以下に抑えなければなりません。それでもサンゴ礁の大部分が死滅してしまいますが。その後の上昇をゼロに食い止めることを、どうか真剣に考えて下さい。

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