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さくら開花が遅れる理由「休眠打破」って知ってますか?

今年の開花日が遅い・・・

 

例年、温暖化で桜の開花が早まっていると思っていたら、今年は異常に遅くなってますよね。

私の住む上野には有名な恩賜公園があり、3月31日まで「花見フェス」が開催されていました。

しかし、最終日の日曜日31日行っても、桜の開花率は精々2分程度。

一体どうしたのでしょうか?

3月31日 恩賜公園 撮影 中野耕平


 

でも、気象庁が発表している今年の開会日って、3月29日なんですよ、変ですよね。

 

開花・満開予想日について

開花・満開予想日は、気象庁標本木の観測基準に基づいており、「標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日を開花日、標本木で約80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日を満開日」として予想を行っています。

 

 

因みに「ひょうほんぼく」と読みます。

東京の標本木は、靖国神社の中にある桜の木のことです。

 

 

東京の過去の開花日・・・

それはともかくとして、では、東京の1950年以降の開花日を見てみましょう。

 


年代 最も早い開花日・年 最も遅い開花日・年
1950 3月23日 1959年 4月2日 1956年
1960 3月20日 1965年 4月7日 1965年
1970 3月22日 1976年 1977年 4月2日 1974年
1980 3月20日 1988年 1989年 4月11日 1984年
1990 3月21日 1996年 3月31日 1993~1995年
2000 3月16日 2002年 3月31日 2005年
2010 3月14日 2019年 3月31日 2012年
2020 3月14日 2021年 2023年 3月29日 2024年


 

今年の開花日が29日には抵抗感はあるものの、こうやってみると特別遅くないのがわかります。

やはり、開花日が最も早いのが2019年以降に集中しているので、遅くなったと感じるのは当然のようです。

3月14日は観測史上、最も早い開花日です。

 

こういう視点で見ていくと、「やはり地球温暖化は進んでいるんだな」と感じます。

 

 

全国の今年の開花日は・・・

ところで今年の開花日は、全国的にも遅くなっているのでしょうか?

地域名 開花日 例年と比べて
札幌 4月26日 5日早い
青森 4月14日 8日早い
仙台 4月2日 6日早い
金沢 4月1日 2日早い
長野 4月4日 7日早い

 


 

どうでしょうか、意外に早いところもあるな、って感じですよね。

でも、よく見てください。

 

全て、寒い地域なんです!!

 

この現象こそが「休眠打破」のです!

 

 

「休眠打破」とは・・・

植物が生き残るために、厳しい冬の間、葉を落とすなどして生命活動を最低限に抑え、温かくなる日を待っている間のことを「休眠」と呼びます。

休眠が明けると次は「成長」に入ります。

 

それを「休眠打破」、つまり休眠をやめて目覚める、と言います。

 

つまり地球が温暖化となると、休眠をしている期間がなくなり、開花をする時がなくなるということです。

上記の寒い地域の桜は、温暖化とは言えまだ桜にとっては「休眠」すべき期間であり、温かくなったから覚醒し、成長を始めるのです。

 

「みんな目を覚ませ! 春だ春だ、成長の時だぞ!」

なんて、掛け声を出しながら目覚めているのかもしれません( ◠‿◠ )

 

地球温暖化は、今を生きる我々の使命です。

後戻りできない2030年まで残り数年となりました、これからも皆様の力で地球温暖化を少しでも抑えていきましょう。

 

 

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