今回の火災でとても危険な「火災積乱雲」が発生しています。
火災積乱雲は、乾燥した森に雷を落としたり、地表の燃えさしを各地に運んだりする可能性があります。
ウイスコンシン大学マディソン校の気象研究者スコット・バックマイヤー氏によると、上昇気流を生み出す熱い空気の塊と、通常よりも高く上昇気流を押し上げる不安定な大気環境の二つによって生み出された、柱状に立ち上がった濃い煙を含む空気が、煙となり
南米まで運ばれているとのことです。
今回の火災は気候変動と厳しい熱波によって、いつ発火してもおかしくないほどに乾き切った環境ができており、ほんの小さなきっかけで森林火災がここまで広がったのです。
火災積乱雲が恐ろしいのは、大量の煙の粒を上昇気流が運び、積乱雲の上空から撒き散らされ火災が広がります。雨が降らなければ一気に大火災となり広がっていくからです。
この場合はわかりづらいですが、火種を撒き散らすのではなく、雷となって地上に降り注がれるということらしいです。
そしてラクダ10000頭の殺処分が始まりました!
14日までの5日間で殺処分されたラクダは、既に5000頭にのぼっています。
ヘリコプターからスナイパーによって銃撃をしているのです。
理由は、大きなラクダの群れが火災と猛暑のため辺境の集落を襲い、食糧や水を奪い、さらにはインフラ設備を壊し人命にも危険をもたらしているからとのとこです。
「動物愛護活動からの憂慮は理解するが、地球上で最も乾燥し人里離れたここにおいて、この土地における外来種(今回はラクダ)の実態について著しく誤った情報が流布している」という意見があります。
私もその点について調べてみました。
確かに2018年に「野生化した100万頭を超えるラクダに苦慮している」との記事を発見しました。8~9年の間に倍に増えたとのことです。
インドの二倍にわたる広大な乾燥地帯の内陸部では、ラクダが輸送手段の最も適した動物として輸入され、必要でなくなったから放置されたということです。
しかし、100万頭と聞けば凄い数ですが、これだけ広い土地に100万頭がいても、大した数ではありません。しかもラクダはとても大人しい動物です。
今回の異常気象と火災がなければ、人間に危害を加える動物ではないのです。自分体の都合でオーストラリアに持ち込み、自分たちの都合で不要となり捨て去り、そして自分たちを脅かすからと殺してしまう、あまりにも人間都合ではないでしょうか!?
幸いにもオーストラリアに雨が降っています!
アマゾンの大火災が鎮火したのも*1、大雨という自然の力でした。
*1ボリビアでは鎮火していますが、他の地域ではまだ残っているようです。
不思議なのは、いくら調べても、他の地域の現状がわかりません。
オーストラリアは現在干ばつの乾燥期で、私は会社がシドニーとブリスベンにあるので、この時期にもよく行っていますが、雨が降ることは日中には全くありません。夜中に少し降る程度で、タクシーなどの公共の乗り物以外は、洗車が禁止されているほどです。
やはり、上空に煙が大量に押し寄せたことで雨雲が発生したのかもしれません。
雨乞いの儀式には必ず火柱を立てるように、神様は火事が起きた時、人間如きの力では消せないことを見越して、この様なシステムを作り上げていたのかもしれませんね。
シドニーもブリスベンも今日も明日も雨マークか雷マークになっています。
あまり当たらない天気予報ですが、今回はどうか当たりますように、そして大火災が鎮火するように祈っております。
追記:日本政府は15日未明、航空自衛隊期の派遣を早ければ15日午後にも行うと発表し、16日午後、航空自衛隊のC130輸送機2機と、隊員70名がニューサウスエールズに到着したと発表しました。
資料参照 AFP WIRED Gigazine