電気自動車を広めるためには充電設備の充実が不可欠です。
日本のEV市場は世界から5年も遅れている?
その原因は充電設備インフラが後手に回っている、この一点です。
前回、今年はEV関連補助金1,330億円と昨年より倍増したことをお知らせしましたが、アメリカのバイデン政権では19兆円(1,740億ドル)と、まるで規模が違うのです。
欧州を中心に車のバッテリーも100kwhの大型化が進んでおり、充電設備も既に200kwを超え350kwのものも増えてきています。
中国では、広汽埃安新能源汽車が自社グループのEV「AION」の専用充電器として480kw機の実設置を始めると共に、ChaoJi(チャオジ)(日本と中国で共同開発されている超急速充電規格)で目指している900kW機の実用化も視野に入ってきました。
日本の現状
充電設備一覧表*日産リーフの場合
種類 | 充電容量 | 充電時間50%増の時 | |
普通充電 | 3kw | 10時間 | 基礎充電 車を使わない時間帯での充電 |
倍速充電 | 6kw | 5時間 | 目的地充電 上と同じだが目的地まで使用した分を充電する等 |
急速充電 | 30kw~150kw | 30分〜1時間 | 経路充電 移動途中での充電 |
超急速充電 | 150kw以上 | 30分以内 | 経路充電 移動途中での充電 |
しかも日本発急速充電規格CHAdeMO(チャデモ)が国際基準とはなっているものの、大型では欧州のCCS規格に遅れをとっており、CHAdeMOは今後50~100kwの普及を目指すことになりそうです。
これは、これ以上の大型充電を拡大するには費用が莫大となり、普通充電では遅すぎて普及するスピードも遅い、その間を埋める手段と考えていると思われます。
しかしながら、300kwとなると上の表で3kwの100倍の速さで計算すると、50%増で6分となりストレスフリーと言えるでしょうから、充電設備は高速の方が良いですよね。長時間滞在する宿泊施設、温浴施設、パチンコ店では、かえってゆっくりの普通充電が良いです。
※出典 CHAdeMO協議会
では世界ではどれくらい急速充電設備が普及しているのでしょうか?
超急速充電(100kw以上)
日本 15箇所
欧州諸国 8,700箇所
米国 13,500箇所
やはり遅れていますね、岸田首相、なんとか普及を早めて下さい。助成金もガンガン増額お願いします。
電気自動車は本当にエコなのか?
私の実体験を元に・・・
ガソリン車なら・・・
昔の車がリッター8kmほどでした。今のテスラモデル3に乗り換えて12,000kmほど乗っていますので、ガソリン車なら12,000km÷8km×都内平均ハイオク価格177.7円=266,550円となります。
電気自動車なら・・・
13ヶ月で2,096kwを使用しています。
ソフトバンク基本料金なし電気料金を参照にすると、月に300kw未満なら26.48円*4月11日現在
2,096kw×26.48円=55,502円となります。
ガソリン車266,550円―電気自動車55,502円=約211,000円の差が発生します。
圧倒的な安さですよね。
電気自動車は本当に環境に良いのか・・・
CO2を排出しながら走っているガソリン車よりも圧倒的に環境に良いです。
ただし諸手を挙げて環境に良いとは言い切れません。
再生エネルギーによって生成された電気であれば別ですが、まだ電気自体を化石燃料や原子力発電に頼っているからです。
*夏頃から(株)パワーエックス社より、100%再生エネルギーを利用した急速充電設備の設置が始まります。
今後益々環境に良い水素自動車の開発も見込まれています。
それは開発されている方々に期待するとして、我々の出来ることはガソリン車をやめ、電気自動車に切り替えることです。
とにかく緑豊かな地球を子々孫々まで残していくために残された時間は限りなく少なく、やらなければならないことは限りなく多いのですから。