世界や日本の二酸化炭素排出量について・・・
*IPCC第4次評価報告書によれば、温室効果ガス別の地球温暖化への寄与は、二酸化炭素76.7%、メタン14.3%、一酸化二窒素7.9%、オゾン層破壊物質でもあるフロン類(CFCs、HCFCs)1.1%、となっています。 つまり、石油や石炭など化石燃料の燃焼などによって排出される二酸化炭素が最大の温暖化の原因と言えます。
*IPCC 気候変動に関する政府間パネル
温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)が世界各地の観測データを収集し、それをもとに解析した地球全体の二酸化炭素濃度の経年変化です。地球全体の二酸化炭素濃度は、工業化(1750年)以前の平均的な値とされる278ppmと比べ、49%増加しています。
日本の二酸化炭素排出量(2022年)
最初の2021年のグラフでは、第1位の中国が第5位の日本より、10倍以上もの二酸化炭素を排出していることが分かります。
しかし、日本も2021年は9億9800万トンだった排出量が、翌2022年には10億トンを超えています。
各国が努力をするのはもちろんのこと、その背景には利用している人間のモラルや知識が影響を与えます。
どれだけの人たちが、そして日本人が自覚をしているのでしょうか。
言葉は聞いたことがあるけれど・・・
カーボンニュートラル、カーボンオフセットという言葉を聞いたことがない方はいないでしょう。しかし、どれだけの方がちゃんと説明できますか?
ここにまとめたので、覚えて頂きたいと思います。
カーボンニュートラル
温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするというものです。 排出せざるをえなかった分については同じ量を「吸収」または「除去」することで、差し引きゼロを目指します。 2020年10月、菅元総理は所信表明演説において2050年までに「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。
カーボンオフセット
直訳するとカーボンは“炭素”、オフセットは“相殺・埋め合わせ”。 つまり排出することが避けらない温室効果ガス=“炭素を埋めあわせる”という意味です。 温室効果ガスは人間の暮らしや経済活動からも大量に排出されます。
二つの違いについて
カーボンニュートラルは、CO2排出量ゼロを目指すための取り組み・対策のことで、最終的に目指すゴールです。
一方、カーボンオフセットはCO2削減量を数値として売買できる制度・仕組みのことを指しています。 CO2ゼロを実現するために使うためのツールの1つと見れます。
CO2排出量の削減を行う個人や団体は、できるだけ温室効果ガスの削減努力を行ったうえで、削減しきれない分のCO2は、植林や森林保護の活動や投資によって埋め合わせます。
企業は、自分たちで削減できない分(企業ペナルティが課せられます)について、他企業から買い取るなどをしています。
それだと目先を誤魔化しているだけのようなものですから、積極的に植林を行うなどをしています。
かたや、ブラジルの前大統領のように、利益のためにアマゾンの森林に火をつけるという愚行を重ねた愚か者もいます。
*参照:ブログ、2019年「アマゾン大災害!! ボルソナロ大統領(当時)、G7の緊急支援を拒否!」
なぜボルソナロ前大統領は支援を断ったのでしょうか。
それは、この火事が災害ではなく、自分で火をつけた人災だったからなのです。
EUの大富豪たちが「アマゾンでは金にならない、ここに牧草を育てうまい牛肉を作れば、俺たちが買ってやる」と唆されて、火をつけたのです。
参考までにぜひお読みください。
次号では、工場畜産についてまとめます。